千葉県木更津市にあるホテルロイヤルガーデン木更津 様で、補助金を活用したエアコン工事を行いました。
お客様は以前よりエアコンの老朽化や故障の増加を懸念されていましたが、費用面への不安から工事に踏み切れずにいらっしゃいました。
補助金を活用できる工事を条件にご検討されていたところ、弊社の補助金実績および工事実績をご覧いただき、補助金のご提案から工事まで一貫してご依頼いただくこととなりました。
弊社では、国や自治体の補助金を調査し、活用条件に適合するよう工事内容を調整しながらご提案を重ねました。
補助金の提案から採択までには、約1年半を要しました。
初年度は観光庁の補助金に申請しましたが不採択となり、この結果からお客様は補助金の活用は難しいとお考えになっていました。翌年、国土交通省の補助金をご提案したところ、無事に採択されました。
想定外の形で補助金が実現したことにより、お客様にも大変喜んでいただきました。
機器選定においては、耐重塩害仕様の室外機を採用いたしました。
海沿いの地域では、潮風に含まれる塩分が金属部に付着し、錆や腐食を引き起こす「塩害」が発生しやすくなります。塩害は、エアコンの性能低下や故障リスクを高めるため、対策が不可欠です。
お客様の施設は潮風の影響を受けやすい立地であることから、長期的に安定した性能を維持できるよう、塩害対策が施された機器を選定いたしました。
塩害仕様のエアコンは標準機に比べて本体価格が高くなるものの、耐用年数の延長、故障リスクの低減、メンテナンス負荷の軽減といったメリットがあり、結果として設備の安定稼働とトラブル防止につながります。
今回の工事により、お客様が長く安心してエアコンをご使用いただける設備環境を整えることができました。

(左)工事前
耐重塩害仕様の冷温水発生機(室外機)

(右)工事後
耐重塩害仕様のEHP(室外機)
塩害仕様とは
塩害仕様のエアコンには、大きく分けて「耐塩害仕様」と「耐重塩害仕様」の2種類があります。
これらは、一般社団法人日本冷凍空調工業会(JRA)が策定するガイドライン「JRA9002:空調機器の耐塩害試験基準」に基づいて設計されています。
耐塩害仕様は、潮風が直接当たらないものの、塩分の影響が想定される環境への標準的な対策です。
塗装やコーティングによる防錆対策が施されています。
設置環境
- 室外機と海との距離が約300m以上1km以内の場所
- 建物の陰になるなど、潮風が直接当たりにくい場所
- 雨によって室外機が自然に洗われる環境
耐重塩害仕様は、潮風の影響を受ける場所の、防錆対策が施されている機器となります。
ただし塩分を含んだ水が直接かからないものとします。
強化された防錆処理が、施されている塩害対策です。
設置環境
- 室外機と海との距離が約300m以内の場所
- 建物の陰にならず、潮風が直接当たる場所
- トタン屋根やベランダの鉄製部の塗り替え頻度が高い場所
- 雨があまり当たらず、塩分が洗い流されにくい環境
施工にあたり、お客様から「ホテルの営業を止めずに工事を進めてほしい」というご要望をいただきました。そのため、ホテルの営業への影響を最小限に抑えるため、工程の調整を工夫いたしました。
- ホテルを縦割りに区分し、工事作業を行う部屋と営業可能な部屋を明確に分けて施工
- お客様・営業担当・エンジニアの認識を一致させるため、2週間に1回の工程会議を実施
- 「どの部屋を」「いつ作業するのか」を細かくすり合わせ、確実な工程管理を実施
工事後、お客様からは「エアコンを変えてから、ご宿泊のお客様から快適になったとリピートしていただくことが増えている」と感謝のお言葉をいただきました。
コラム
令和6年度 既存建築物省エネ化推進事業
建築物ストックの省エネルギー改修等を促進するため、民間事業者等が行う省エネルギー改修工事や省エネルギー改修工事に加えて実施するバリアフリー改修工事に対し、国が事業の実施に要する費用の一部を支援するもの。
【補助対象】
省エネ改修工事・併せて実施するバリアフリー改修工事・エネルギー計測・省エネ性能の表示に要する費用
【補助率・補助限度額】
1/3 補助限度額:5,000万円/件(設備部分は2,500万円まで)
※バリアフリー改修工事を行う場合は、当該工事の費用として2,500万円または、省エネ改修にかかわる補助額を限度に加算
出典:既存建築物省エネ化推進事業評価事務局
その他、補助金を活用した空調機更新工事の事例については、下記リンクをご参照ください。
