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プロが教える!エアコン掃除 使用場所ごとで掃除の頻度はどう違う?

エコトピック
エアコン関連
熱交洗浄

私たちが普段何気なく使用しているエアコンは、周りの環境によって汚れ方が異なります。例えばフィットネスクラブの更衣室にあるエアコンはホコリ汚れが凄いですし、中華料理店は油汚れが付着し、パチンコ店はタバコのヤニで汚れています。
油汚れは付着してしばらく経つと非常に落ちにくくなりますし、ヤニ汚れ臭いが取れにくくなります。汚れの種類により洗浄の頻度を増やした方が、消費電力の軽減やエアコンの延命につながり、洗浄で使った金額以上のコスト低減が見込めることもあります。

お使いになっているエアコンは、年に何回洗浄したらいいのか、年間7.5万台以上、業務用エアコンの掃除をしている弊社の目安をご紹介します。

油を使う飲食店、食品工場

★頻度: 4~6ヶ月に1度  

油を扱う飲食店は、その店内にエアコンがあるだけで徐々に油汚れが溜まっていきます。目に見えないような微量の油は、空気に混じり少しずつエアコンに蓄積していきます。チリも積もれば山となり3~4ヶ月後には新品のエアコンは外側も内側もベタベタしてきます。

1年も経った頃には、部品だけではなく内側の熱交換器も油とホコリの汚れで目詰まって風が貫通しなくなります。
熱交汚れ

油は飲食店だけではなく食品工場でも扱われる事があり、10m離れた所で作業していても、意外とその作業場の調味料等を吸い込みます。
飲食店や食品工場は4~6ヶ月に1度、定期的に洗浄するのが好ましいです。

粉を使う飲食店、食品工場

★頻度: 4~6ヶ月に1度  

粉を使う飲食店や食品工場のエアコンは、中の熱交換機まで粉がついており、高圧洗浄機で洗浄してもなかなか取れません。洗浄作業をした作業員まで真っ白になってオフィスに帰ってきます。

うどんやそば、ケーキやドーナツ、お好み焼きなど粉を使用するお店や食品工場も油を使う場合と同様、4~6ヶ月に1度、定期的に洗浄することをお勧めします。

意外に汚れる美容院

★頻度: 6~12ヶ月に1度  

油を使わなかったら大丈夫かと言えば、そうでもありません。美容院で扱っている整髪料も汚れの原因となります。ワックス・スプレー等も空気に混じって舞い、いつの間にかどんどんエアコンに付着していきます。

特に夏場冷房を使用していると、熱交換器が結露してエアコン内部に水が溜まります。その水に整髪料の汚れが混じるとカビの絶好のすみかとなり、スライム状の水に変化ます。そうすると、水漏れやエラー停止の原因につながります。

夏場にエアコンが使えないのは、お客様や従業員様にとって不愉快以外の何ものでもないです。そうなる前に汚れをきっちり落とすように6~12ヶ月に1度、定期的に洗浄することをお勧めします。

オフィス、商業施設、パチンコ店等 その他の施設

★頻度: 12ヶ月に1度  

1年に1度の掃除をお勧めしています。

弊社のお客様の中に「今年はエアコン掃除はしない」ということで洗浄をせずに1年を過ごした結果、「水漏れが沢山起きた」「不具合が発生した」ということで、「やはり1年に1度掃除します」ということになったケースがありました。

もちろんお客様の中には使用頻度が低く、3年に1度のエアコン掃除で問題が起きない場所もあります。現場調査時に風量などを確認し、エアコンの能力が落ちていないか確かめたうえで、お客様の使用状況にあったメンテナンスをご提案しています。

ホコリ目詰まり

▲ホコリでモコモコになるほど目詰まりを起こした熱交換器(アルミフィン)

最後に

エアコンの内部に汚れが付着した状態で使用し続けると、ドレンポンプが劣化し水漏れの原因になったり、圧縮機に過度の負担がかかり故障のリスクが高まります。

圧縮機は2馬力等、小さめのエアコンの場合、数万程度で済みますが30馬力、40馬力といった大型のエアコンの場合は50万程度するものもあります。

定期的な洗浄を怠ったためにエアコン工事をすることになっては、費用が高くついてしまいます。そろそろ洗浄したほうがいいかな、と思い立った時は是非、お問い合わせください。

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ESC事業部 テクニカルサポートグループ CK課 岩崎

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