エコトピック

2021.10.05

SBT【ターゲット検証プロトコル】&【中小企業向けQ&A】和訳!プチ解説付き!

前回、【中小企業向けSBT認定 目標設定レター】どうやって出す?お手伝いします。で、目標設定レターを用いた、中小企業向けSBTの申請方法について説明いたしました。

申請の際に回答が必要な目標設定レターですが、これは通常のコミットメントレターよりは回答が容易になっているものの、やはりどのように回答すればよいかわからない項目もいくつかあるのではないでしょうか。

今回は、2つのSBT文書、「ターゲット検証プロトコル」と「中小企業向けQ&A」の和訳内容を参考に、回答の仕方に困ってしまうような項目を解説いたします


「ターゲット検証プロトコル」と「中小企業向けQ&A」は何が書いてあるの?
文書
「ターゲット検証プロトコル」

「ターゲット検証プロトコル」は、SBT事務局が、実際に提出されたターゲットを、どのような基準で、どのような手順を踏んで評価するのか、や、回答項目に関する具体的な要件などを、詳細に記述した網羅的な文書です。

主に、大企業向けのコミットメントレターを作成する際の参考資料ですが、中小企業向けの目標設定レターの作成の際も、参考にすることができます。

ただ、この文書は英文で、68ページもあるので、全てを読んで理解するためにはとても時間がかかります。

本記事では、この文書の中で、中小企業に関わる部分や、目標設定レターの回答に関連する部分をピックアップして紹介いたします。

※この記事でピックアップしていない部分に関してもっと知りたい、大企業のコミットメントレターの作成で参考にしたい、という方のために、「ターゲット検証プロトコル」全体の和訳をご用意しました。

完璧な訳とはいきませんが、おおよその内容をつかみたい、という方は、以下の全文和訳をご参照ください。
ターゲット検証プロトコル 和訳

ターゲット検証プロトコル(原文)

「中小企業向けQ&A」

「中小企業向けQ&A」は、よくある質問をまとめたもので、目標設定レターの記入方法についての説明が記載されています。こちらも、全文の和訳をご用意しました。

中小企業向け Q&A 和訳

中小企業向けQ&A(原文)

特に重要な部分について、この後の【この質問にどう答えればいいの?】にて、ピックアップして紹介いたします。


 

この質問にはどう答えればいいの?
従業員数
従業員数

まず、9つ目の項目の従業員数についてです。質問自体は簡単ですが、どこまでを従業員として含めるのか、少し迷ってしまう部分ではないでしょうか。

従業員の数え方

(中小企業向けQ&A2ページ目より)

従業員数とは、正社員のみではなく、契約社員や派遣社員を含みます

従業員の変動

(中小企業向けQ&A3ページ目より)

また、従業員数が変動する場合は、その平均を取ることが求められます。

ここで、注意しなければいけない点として、従業員が500人以上の場合は、SBTの定める中小企業の定義から外れる、ということです。

SME定義

(ターゲット検証プロトコル6ページ目より)

SBTは、中小企業を、「500人未満の従業員を雇用する非子会社の独立した企業」と定義しています。

もし、従業員が500人以上である場合は、通常のコミットメントレターでの申請が必要となります

すでに申請済みの中小企業の従業員数500人を超えた場合はどうすれば良いのでしょうか。

従業員数が増えた場合

(中小企業向けQ&A4ページ目より)

この場合は、次の再計算・再検証の際に、非中小企業として申請すれば良いようです。

子会社
子会社

前述の通り、中小企業の定義は、「500人未満の従業員を雇用する非子会社の独立した企業」であるので、子会社である場合は目標設定レターでの申請は認められません。

ターゲット設定
ターゲット設定
ターゲット

目標設定レターのターゲット設定においては、3つの選択肢から設定する目標を選ぶ形式となっています。

基準年 Q&A

これらの選択肢に含まれる基準年と目標年(2030年)以外を選択することはできません

セクター分類
セクター分類

申請の際、企業が該当するセクター分類を、以下の53の分類から選択する必要があります。

・石油・ガス(Oil and Gas)
・化学(Chemicals)
・建築資材(Construction Materials)→ 粘土、石膏、石灰、骨材、セメント、コンクリートなどを製造する企業。その他の完成品及び半完成品の建築材料はBuilding Productsに含まれる。
・鉱業-石炭(Mining – Coal)
・鉱業-鉄・アルミニウム・その他金属(Mining – Iron, Aluminum, Other Metals)
・鉱業-その他(レアメタル・貴金属・宝石)(Mining – Other(Rare Minerals, Precious Metals and Gems))
・森林・紙製品 – 林業、木材、パルプ・紙、ゴム(Forest and Paper Products – Forestry,Timber, Pulp and Paper, Rubber)
・航空宇宙・防衛(Aerospace and Defense)→ 民間及び軍事用の航空機、またそれらの部品を製造する企業。防衛用電子機器なども含む。
・建築関連製品(Building Products)→ 建築部材やホームセンター製品を製造する企業。バスルーム、キッチン設備、冷暖房の製造業者を含む。
・建設およびエンジニアリング(Construction and Engineering)
・住宅建設(Homebuilding)
・電気機器および機械(Electrical Equipment and Machinery)
・容器・包装(Containers and Packaging)
・商社・流通・商業サービス(Trading Companies and Distributors, and Commercial Services and Supplies)
・プロフェッショナルサービス(Professional Services)→ 人材育成やコンサルティングなど、ビジネスをサポートするサービスを提供する企業。
・自動車及びその部品(Automobiles and Components)
・タイヤ(Tires)
・耐久消費財・家庭用品(Consumer Durables, Household and Personal Products)→ テレビなどの電気機器、家具、スポーツ用品や玩具、化粧品など様々な製品を含む。
・繊維、アパレル、フットウェア、高級品(Textiles, Apparel, Footwear and Luxury Goods)
・たばこ(Tobacco)
・小売業(Retailing)
・食品の小売業(Food and Staples Retailing)
・食品・飲料加工(Food and Beverage Processing)
・食料生産 – 農業生産(Food Production – Agricultural Production)
・食料生産-動物由来の食料生産(Food Production – Animal Source Food Production)
・航空貨物輸送・物流(Air Freight Transportation and Logistics)
・航空輸送 – 航空会社(Air Transportation – Airlines)
・航空輸送 – 空港サービス(Air Transportation – Airport Services)
・水輸(Water Transportation – Water Transportation)
・水輸-部品・サービス(Water Transportation – Parts and Services)
・地上輸送 – 鉄道輸送(Ground Transportation – Railroads Transportation)
・地上輸送 – トラック輸送(Ground Transportation – Trucking Transportation)
・地上輸送 – 高速道路と鉄道(Ground Transportation – Highways and Railtracks)→ 道路やトンネル、鉄道の所有企業及び運営企業。
・銀行、金融機関、保険(Banks, Diverse Financials, Insurance)
・専門的な金融サービス、消費者金融、保険仲介会社(Specialized financial services, consumer finance, insurance brokerage firms)
・不動産(Real Estate)
・ソフトウェアとサービス(Software and Services)
・ハードウェアと機器(Technology Hardware and Equipment)
・半導体・半導体機器(Semiconductors and Semiconductors Equipment)
・電気通信サービス(Telecommunication Services)
・ホテル、レストラン、レジャー及び観光サービス(Hotels, Restaurants and Leisure, and Tourism Services)
・教育サービス(Education Services)
・専門的な消費者サービス(Specialized Consumer Services)→ 住宅サービス、ホームセキュリティ、リノベーションのサービス、冠婚葬祭などのサービスを提供する企業。
・メディア(Media)
・医療機器・用品(Healthcare Equipment and Supplies)
・医療サービスや技術開発(Healthcare Providers and Services, and Healthcare Technology)
・製薬、バイオテクノロジー(Pharmaceuticals, Biotechnology and Life Sciences)
・電気事業者、独立系発電事業者(化石エネルギー、代替エネルギー、原子力エネルギーを含む)(Electric Utilities and Independent Power Producers and Energy Traders (including fossil, alternative and nuclear energy))
・ガス関連(Gas Utilities)
・水道事業(Water Utilities)
・廃棄物処理事業(Solid Waste Management Utilities)
・非政府組織(NGO)
・公共機関(Public Agencies)

各セクターの細かい分類方法については、下記のサイトをご参照ください。
SBTi セクター分類(英文)

最後に

この記事では、「ターゲット検証プロトコル」と「中小企業向けQ&A」の内容、及び目標設定レターを回答する際に少し頭を悩ませるかもしれない項目について、解説いたしました。

英語の質問書に答えるのは難しそう、と感じている方々も多いと思いますが、実際にはYes/Noを選択する質問も多く、かなりハードルが下がっています。

SBTに関心があるという企業はもちろん、これから環境問題への取り組みに力を入れようと思っている企業も、この目標設定レターから始めてみてはいかがでしょうか。

弊社では、中小企業向けのSBT認定を目指す企業様に対して、SCOPE算定から認定までのお手伝いをしていきたいと考えています。限られた経験での支援となるため、費用は不要です。もし、ご関心がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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