エコトピック

2019.10.29

SBT目標設定、SCOPE算定って何から始めればいいの?

弊社は環境省の中小企業向けSBT・再エネ100%目標設定支援事業に応募し、採択され、現在SCOPE1,2,3の算定に取り組んでいます。

SCOPE算出 イメージ
SCOPE1,2,3とは
 SCOPE1・・・事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
 SCOPE2・・・他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出
 SCOPE3・・・SCOPE1,2以外の間接排出
取り組む目的、理由は?

なぜSBTの目標設定をするのか、その目的をまずは明確にすることから始めました。

①自社のSCOPE算出やSBTの目標設定、再エネ化の取り組みは企業価値向上とビジネスチャンスの創出、優秀な人材の採用につながるため。

②省エネコンサルティングの既存のお客様をはじめ、その他のお客様に対しても、自ら実施する温室効果ガス(GHG)排出削減の取り組みを発信することは、他の中小企業への波及効果が大きいと考えられるため。

上記を目標に設定しました。

SCOPE1って何をどうやって出すの?

まずは算定する期間を決めます。弊社の場合は決算に合わせて2018年3月から2019年2月までの1年間としました。

SCOPE1については【事業者自らによる温室効果ガスの直接排出】、つまり弊社の場合、作業に向かう車両などに使用するガソリンと事業所で使用するガス(都市ガス、LPG)が該当します。

弊社はエネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)や地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)の対象事業者ではありません。

また株式公開や上場もしておらず、CSRやサスティナビリティ関連の報告書等も作成していません。

これまでエネルギー使用量等の記録の必要性が特になかったため、会計に必要な金額データしかそろっていませんでした。

会計データからSCOPEを算定することも不可能ではありませんが、使用量があったほうがより厳密に算出できる為、下記の通り実施しました。

①どうすれば会社全体のガソリンとガスの使用量を算出できるか、社内の一番詳しい人に聞く。※燃料種ごとの使用量が必要。
②どこにどんな形でデータや記録があるのか確認する。
③請求書をデータでもらえないか取引先に確認し、貰えるものは貰って集計する。
④請求書データを貰えないものは紙の請求書を1年分集めて、データに入力し集計する。
(ガソリンはひと月30枚前後の請求明細を1年分集計)
⑤社員が個別でガソリンを入れる際の領収書のデータをもらい、この分に関しては金額で換算(全ての領収書ファイルからガソリンの領収書を探し、データ化するのに、多大な労力と時間がかかるため)
■これからSCOPE1の算定をご検討される方へ ポイント! 

 ・SCOPE算定期間は、直近の決算の期間に合わせることで、確認したい請求書などの資料が出しやすく、データの集計も編集の手間が省けました。

 ・SCOPE1のガソリン、ガスについては、日ごろから金額だけでなく使用量と、燃料種(ハイオク/レギュラー/軽油)(都市ガス/LPG)を記録する。
※レギュラー、軽油、ハイオク、また都市ガス、LPGで算出方法が異なります。

・給油カードについては、使用量をデータで提供してもらえるカード会社にすれば、算定作業を効率化できます。
・供給会社の会社名や連絡先が一覧になっていると確認がスムーズです。

SCOPE2って何をどうやって出すの?

SCOPE2は他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出です。弊社の場合は電気の使用量から算定します。これも金額はすぐ出せるのですが使用量はそろっていませんでした。
※水道はSCOPE3のカテゴリー1に該当。

【そろっていなかった主な理由】

①そもそもデータ入力のルーチン、チェック体制がない。
②任意で入力していたので記入漏れがある。
③支払期日ギリギリで経理に届いた請求書は、記録処理を省略し支払い処理後そのままファイリングされていた。
④会社の寮に請求明細が投函され、経理に届かない状態だった。
⑤管理会社の請求書に使用量の記載がなく把握できない。

【これらの算定方法として】

①今後SCOPE算定を続けていくことを前提に使用量の記入をルール化
②支払期日ギリギリで経理に届いた請求書も、支払い後記録処理をするように変更
③社員寮には明細を投函せず、本社に届くよう各取引先に通達
④管理会社の電気料金から床面積当たりの使用量を出してもらって算出
⑤把握できていない電気使用量を確認
 ・書類で郵送してくれる所、書類だと発行手数料がかかるが、口頭なら教えてくれる所、ネットで調べられる所がある。
 ・SCOPE算定期間中には契約していたものの、すでに解約している物件については、ネットで調べられないため、問い合わせて確認。
■これからSCOPE2の算定をご検討される方へ ポイント!
電気の使用量もガソリンやガスと同様、日ごろから記録が必要です。電力会社に関しては、会社ごとに算定係数が異なるため、電力会社名が必要です。

■SCOPE1,2,3の算定に必要な電気、水道、ガス、ガソリンそれぞれにおいて、問い合わせ先や電話番号が一覧ですぐ確認できるようになっていると確認がスムーズです。

最後に

今回のトピックではここまで紹介いたします。自社の温室効果ガスがどれくらい出ているのか、算定してみたいけど、何から始めていいかわからない、コンサルをお願いする費用はない、といったご担当者の方やご関心がある方の参考になれば嬉しいです。