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SBTの基準改定!?2019年10月から新基準スタート!

エコトピック
脱炭素関連

SBTとは 産業革命時期比の 気温上昇を「2℃未満」にするために、企業が気候科学 (IPCC)に基づく削減シナリオと整合した削減目標を設定する取り組みで、2050年までに温暖化効果ガスを49%~72%削減することを目標としています。(※既存の基準)

2019年3月12日に環境省【脱炭素経営促進ネットワーク】第3回勉強会が霞が関で開催されました。2018年12月にこのネットワークに参加した時点では目標設定会員32社、支援会員25社だったのが、2019年3月18日時点で目標設定会員が9社増え41社に、支援会員が4社増え29社なっていました。

勉強会当日、冒頭でネットワーク事務局の方から気候科学(IPCC)の1.5度特別報告書の内容を踏まえ、2019年4月にSBTの基準が見直されることが発表されました。

SBTの基準って、どう変わったの?

◆【現行の基準】:気温上昇を2度未満に抑える
※2019年9月までに目標を提出すれば現行の基準で認定を獲得できる可能性があるが、再審査になった場合は新基準に対応する必要がある。
※現行の基準で認定されても、認定後に新基準を踏まえた目標の見直しを要請されることを想定する必要がある。

◆【新基準1】:気温上昇を2度を十分に下回る基準(well-below 2度)

◆【新基準2】:気温上昇を1.5度に抑える基準
※2019年10月以降にSBT目標を提出する場合、新基準に合わせた目標を提出する
※2019年4月以降、すでに認定されている企業に対し、新基準に照らして過去に認定された目標が【2度を十分に下回る目標水準(well-below 2度)】か【1.5度目標水準】か通知され、10月からSBTのWEBサイト上で公開される予定
※認定された企業は5年ごとに最新の気候科学の知見に沿って目標をレビューし、必要に応じて再審査を受けることが求められ、2025年から必須要件になる予定

出典:SBT
https://www.ecology-plan.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/SBT新基準グラフ.png

2度と1.5度でどう違うの?

IPCCの報告では、温室効果ガスを2度に抑えるか、1.5度に抑えるかで下記の違いがあると報告されています。

「2度に抑える」から「1.5度に抑える」になると、

  • 海面上昇で影響を受ける人が1千万人減る
  • サンゴ礁99%消失から消失を70~90%に抑えられる
  • 厳しい水不足にさらされる世界人口が50%減る
  • 極端な熱波や豪雨などの現象が減る

出典:
IPCC特別報告書『1.5℃の地球温暖化』の政策決定者向け要約を 締約国が承認 1.5度の地球温暖化 政策決定者向け要項の概要

脱炭素経営促進ネットワーク勉強会って何をしたの?

脱炭素経営促進根とワーク勉強会では、上記SBT基準改定報告の他、【具体的な削減取り組み(省エネ・再エネ)】について、目標会員(SBT認定済み若しくは目指している)2社から取り組み事例発表と支援企業3社からソリューションの発表がありました。

その後、6名程度のグループでグループディスカッションが行われ、省エネ、再エネについて【近年実施したもの】と【今後実施を検討しているもの】の情報交換が行われました。

最後に

今回の勉強会では、SBTの基準改定や各企業からの取り組み報告、意見交換など様々な情報交換が行われました。また課題についても共有し、アイディアを出し合いました。勉強会の後は交流会も開催され、勉強会では直接話ができなかった方々とも話しをする機会があり、各企業で奮闘している担当者の方々の思いを知ることができました。

2030年、2050年の地球環境を希望ある場所にするための取り組みに参加し、それぞれの会社で戦う方々の力になれるよう、これからも取り組んで参ります。

◆エコ・プランの取り組み

2019年6月 再生可能エネルギー100%電力に切り替え!!
2019年8月 環境省 「中小企業版SBT 再エネ100%支援事業」申請、採択
2020年2月 三郷オフィス太陽光発電と蓄電池設置
2020年4月 RE Action参加

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